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あくろにあ むかしばなし [Web 紙芝居]

何か思いついたので適当に書いてみましたシリーズ




あくろにあ 昔話

第一話

「おんなのこ と ねこたま」



むかしむかし、アクロニアという国に
1人のなまけものの女の子が住んでおりました。

ももいろのねこ.jpg

おんなのこは、働くこともせずに、毎日お花を殴り飛ばしたり、
岩を矢で貫いたりチョウチョやプルルを串刺しにして
楽しくあそんでおりました。

そんなある日、

ももいろのねこ2.jpg

遊びつかれてアップタウンの木陰で休んでいた時のこと

「フーッ!」

どこからともなく声が聞こえました。
おんなのこは不思議に思って、辺りを見回しても誰もいません。
気のせいかな?と思いましたがよく耳を済ませてみると

「フシャーッ!」

また聞こえます。
明らかに殺意のこもった鳴き声が聞こえます。
どうやら隣にあるゴミ箱から聞こえるようでした。
興味を持ったおんなのこがゴミ箱を覗いてみると、

ももいろのねこ7.jpg

とても面白そうな物が捨ててありました。
羞恥の心を知らないおんなのこはさっそく拾ったひげをつけてみると、

ももいろのねこ4.jpg

なんだか違うところに連れてこられました。
目の前には、テラキモイお魚さんがいます。

「これ、拾ったんだけどどうかしら?にあうかしら?」
おんなのこはテラキモイお魚さんに聞いてみました。

「イヤァアアアアアアアアアアアアア!」
お魚さんは突然叫びだしました。

「どうしたの?お魚さん。別にさばいたりしないよ。まずそうだし。」

「おまえイヤ!すっごくイヤ!!」

「そんなに変かなぁ?かわいいと思うんだけど・・・」

「あっちいって!こっちこないで!こないでぇええええ!!!」

なぜだかわかりませんがお魚さんは近寄ろうともしません。
なんか無性に腹が立ったのでおんなのこは偶然持っていた時限爆弾を
隣にいたぬいぐるみのくまさんの胴体を裂いてそこにつめて部屋を後にしました。

ももいろのねこ5.jpg

遠くでものすごい爆音を聞きながら
おんなのこは次に、暇そうにしていた白い聖堂の司祭様に会いに行きました。
「これ、どうかしら?拾ったんだけど似合うかしら?」

司祭様はとても残念そうな顔をしていましたが、何かに気づいたようで
「あなたにはネコ魂がとり憑いています。残念でしたね」と言いました。
「どうして残念なの?ネコ魂ってなんなの?」と女の子は聞きました。
そうすると、司祭様はよほど暇なのか、親切丁寧に教えてくれました。

司祭様の話を整理すると
どうやら、昔々のセンソウで死んだ「ネコ」という動物の怨念が
怠け者のおんなのこにとりついていて、
四六時中おんなのこの耳元で呪音の言葉を囁いているそうです。
おんなのこに「レイカン」というものはさっぱり無いのであまり気になりませんが
ちょっと迷惑なので祓ってください。というと

「私には出来かねます。他を当たってください。」
と、軽くあしらわれました。

「詐欺だ!詐欺だ!」と叫ぶおんなのこを鬱陶しく思った司祭様は
1人の男の子のところに行くようにとおんなのこに伝えました。
司祭様の言われたところに行ってみると

ももいろのねこ6.jpg

男の子がいました。男の子はおんなのこを見つけると、
「君はなんて格好をしてるんだ。ちょっとそこになおりなさい。」

いきなり正座させられて小一時間ほどお説教を受けた後に
「話は司祭様から聞いてるよ。ネコ魂を祓いたいそうだね。」
おんなのこは力強くうなずいて今すぐ祓ってもらうように懇願しました。

しかし、男の子は再び女の子を正座させるとネコ魂のよさについて再び説教を受けました。
いつまで経っても説教が終わりそうに無いのでおんなのこは諦めて

ももいろのねこ9.jpg

ネコ魂と共に歩む道を選びました。
ネコ魂はそんなおんなのこのどうしようもない気持ちを汲み取ったのか
全く懐こうとしません。
どうにも手に余るネコ魂を、おんなのこは

ももいろのねこ8.jpg

再びもといた場所にリリースしました。

めでたしめでたし



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コメント 2

seki

こら!全然めでたくない!w
by seki (2009-04-20 08:09) 

うさぎ

瑠希さん>
おかえりおかえり。

いや、元いた場所に戻ったんだからあえてめでたいといっておきましょうw


by うさぎ (2009-04-26 23:40) 

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